セカンドオピニオン備忘録その2 [まとめ]
11月8日、セカンドオピニオン外来を受診しました。
予定の約1時間、先生と話していると、
AAの治療手順を俯瞰して支持療法を考えているなぁと、
次に来るカードを切る状況を常に考えているなぁと、
あらためて感じさせられました。
AAを免疫抑制で寛解に持って行けても、
免疫抑制での治療であれば再発リスクは残るんですね。
MDSやAMLを発症するリスクも考慮すれば、
骨髄移植も頭の片隅に入れておく必要がある。
そんな姿勢を感じました。
AAは長いおつきあいをする病気と、
いろいろな方から教わって、分かったつもりでも、
治療については、つい近視的になってしまいます。
現状は、春までネオ&プリモを継続して経過観察。
その間に、もう少し勉強しようっと。
20111108備忘録 2
○骨髄移植について
・移植後1年の経過が重要で、骨髄が正着すれば再発リスクはなくなる。一方で、GVHDの障害が残る(主に皮膚トラブル)可能性がある。
・同胞も、バンクもAAの場合は完全一致のドナーが大前提。白血病などでは1座不一致が悪性細胞を叩いてくれるが、AAであれば骨髄が正着しない原因となる。
○自分の治療経過について
・ガイドライン通り、ATG後3ヶ月でプリモ開始し、少しずつATGの効果が出てきているようにも見える。少なくとも年内、もしくは来年春先までネオーラル&プリモを続け、経過を見ていくことを薦める。
・プリモの量はもう少し増やすことはできるが、すでに十分な量。このままで継続で良い。
・ネオーラルは、ATG後しばらくして減らしていく予定の薬。現状の量の維持は必要だが、クレアチニンが減少してきたとしても、ネオーラルの増量を試みる必要はなし。
・鉄キレートはお勧めする。クレアチニン上昇があるので、基準の半分の量で試してみてはどうか。さらにクレアチニンが上がる様なら、即中止。
・来年の春まで輸血が必要な状況であれば、骨髄移植を検討することを薦める。
○その他
・MDSやAMLなどの発症があれば、治療の第一選択が骨髄移植となる。迅速に移植準備が整えば3ヶ月程度で実施することも可能かもしれない。ドナーが見つからないと厳しいが、見つかれば移植準備の時間的余裕はあるだろう。
・AA再発時は、基本ネオーラルからスタートだろう。ATGは再投与になるので避け、ネオーラル、プリモでNGであれば、移植が次の選択となる。
・プリモとネオーラルは別々の機序で効くので、独立して管理できると思う。
・AA患者のデータは集約されているの?→集約している。最近、項目を変更しようとしている。
・AAの経過を管理する上で、新たに検査すべき項目などはある?→現在検査されている内容で、十分だと思う。
・金沢のPNH血球検査依頼票にあったIPF(未成熟血小板分画)は?→検査できるなら、検査した方が参考になる。ただし測定できる検査機が限られている。検査自体は、網状赤血球と同時に測れてしまうので、ウチも欲しくて要望しているくらい。(笑)
以上かな。備忘録1はこちら
ぱぱみけさん
私ぐらい中等症になっても骨髄移植するかもしれないという意識は常にあります。次に切るカードを何パターンか用意するからです。
プリモ&ネオは割と効果が出るまでに時間がかかります。春だと、プリモに入ってからは1年経ってませんね。判定するには早いような気がします。ボンゾールの話は出ませんでしたか?プリモに効果がなければ試してみるべきカードです。
ぱぱみけさん、HLAはどうなってましたか?
ご兄弟でのフルマッチ、ありますか?バンクではフルマッチは何人ぐらいでしょう?それによって気持ちの持ち方が変わってきますよ。
by にじます (2011-11-12 20:15)
にじますさん
自分は骨髄移植を外して考えがちでした。兄弟のフルマッチはいないので、バンク利用になりますし。先のATGでG-CsFに反応するようになったので、ATG再投与でいけるだろうと期待していたんですが、このカードは切れなくなりました。
ボンゾールは話出ませんでしたね。これまでも、プリモに制約のある女性向けの薬、という印象しかありませんでした。が、試す価値あり、ですね。
にじますさんのお話を伺っていると、効果判定に時間をしっかりかけているのがわかります。じっくり、見ていくことが大切なんですね。
by ぱぱになったみけ (2011-11-12 21:59)